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犬の乳腺腫瘍のステージⅣとは?|治療法や予後を獣医師が解説

「犬の乳腺腫瘍がステージⅣと言われたけど、どんな状態なの?」
「ステージⅣの乳腺腫瘍は治療できる?」
「ステージⅣの乳腺腫瘍の余命はどのくらい?」
上記のような疑問をお持ちではないでしょうか?
犬の乳腺腫瘍は悪性の場合には、リンパ節や肺などへ転移することがあります。
ステージⅣの乳腺腫瘍は、所属リンパ節(腫瘍付近のリンパ節)への転移が認められ、遠隔転移が確認されていない状態です。
ステージⅣの乳腺腫瘍の治療法は腫瘍の種類や悪性度によってさまざまです。
ステージだけでは余命を一律に判断することはできず、腫瘍の状態や全身状態によって異なります。
今回は、犬の乳腺腫瘍のステージⅣについて解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、犬の乳腺腫瘍の知見を深めてください。
犬の乳腺腫瘍のステージ分類
犬の乳腺腫瘍ではTNM分類をもとにステージを評価します。
TNM分類では、
- T:腫瘍の大きさ
- N:所属リンパ節への転移
- M:遠隔転移
を評価します。
乳腺腫瘍のステージは腫瘍の大きさだけではなく、リンパ節や肺などへの転移の有無も重要な判断材料です。
そのため、乳腺にしこりが見つかった場合には腫瘍そのものだけでなく、リンパ節や肺などへの転移がないかどうかを確認することが重要です。
犬の乳腺腫瘍のステージⅣとは
犬の乳腺腫瘍のステージⅣは所属リンパ節への転移が認められ、遠隔転移が確認されていない状態を指します。
つまり乳腺腫瘍がリンパ節へ広がっているものの、現時点では肺などの遠隔臓器への転移が確認されていない状態です。
ただし、画像検査で遠隔転移が確認できない場合でも微小な転移まで否定できるわけではありません。
そのため、乳腺腫瘍と診断された場合にはリンパ節転移の状況だけでなく、
- 腫瘍の種類
- 腫瘍の悪性度
- 全身状態
などを含めて治療方針を検討する必要があります。
犬の乳腺腫瘍のステージⅣの症状
犬の乳腺腫瘍のステージⅣの症状は腫瘍の大きさや転移の状況によってもさまざまです。
代表的な症状として、
- 乳腺にしこりがある
- 乳腺の皮膚が赤くなる
- 腫瘍が潰瘍になる
- 腫瘍から出血や分泌物が見られる
- 乳腺周辺のリンパ節が腫れる
などが挙げられます。
リンパ節に転移していても明らかな症状やリンパ節の腫れが見られないことがあります。
そのため、愛犬の様子だけでは乳腺腫瘍の進行度を判断できません。
乳腺にしこりが見つかった場合には早めに動物病院を受診することが大切です。
犬の乳腺腫瘍のステージⅣの治療法
犬のステージⅣの乳腺腫瘍では、
- 腫瘍の状態
- 全身状態
- 転移の程度
などを考慮して治療方針が決定されます。
犬の乳腺腫瘍の主な治療方法は、
- 外科手術
- 化学療法
- 緩和療法
などです。
これらの治療は単独で行う場合や組み合わせて行われる場合があります。
以下でそれぞれについて解説します。
外科手術
乳腺腫瘍の治療では外科手術による腫瘍の摘出が検討されます。
ステージⅣの乳腺腫瘍ではリンパ節転移があるため、乳腺腫瘍だけでなく転移しているリンパ節を含めて手術範囲が検討されます。
適切な手術方法は
- 腫瘍の数
- 腫瘍の位置
- 周囲組織への浸潤
- 犬の全身状態
などによりさまざまです。
愛犬に適した手術方法は動物病院で相談して決めましょう。
化学療法
ステージⅣの乳腺腫瘍ではリンパ節への転移が認められているため、化学療法が検討されることがあります。
化学療法では抗がん剤を使用して腫瘍の進行を抑えることを目指します。
抗がん剤の種類や投与回数などは犬の状態によりさまざまです。
ただし抗がん剤には
- 食欲低下
- 嘔吐
- 下痢
- 白血球の減少
などの副作用が生じることがあります。
そのため、治療中は定期的に検査を行い、犬の全身状態を確認しながら治療を進めることが重要です。
緩和療法
ステージⅣの乳腺腫瘍では手術や化学療法による治療が適さない場合には、症状を和らげることを目的とした緩和療法が行われることもあります。
緩和療法では腫瘍による
- 痛み
- 出血
- 皮膚の潰瘍
などの症状に対して、痛みや傷の管理を行うことも大切です。
また、食欲低下などの全身的な症状が見られる場合には犬の状態に合わせて対症療法が行われることもあります。
緩和療法では愛犬ができるだけ苦痛なく過ごせるように症状を管理することが重要です。

犬の乳腺腫瘍のステージⅣの予後
ステージⅣの乳腺腫瘍ではリンパ節転移が認められているため、ステージⅠ〜Ⅲよりも予後には注意が必要です。
ただし、ステージだけで余命を一律に判断することはできません。
予後には、
- 腫瘍の悪性度
- 腫瘍の大きさ
- リンパ節転移の程度
- 手術による完全切除が可能かどうか
- 犬の全身状態
などのさまざまな要因が関係します。
そのため、ステージⅣと診断された場合も検査結果をもとに個々の症例に合わせて治療方針や今後の見通しを検討してもらうことが重要です。

まとめ
犬の乳腺腫瘍のステージⅣは所属リンパ節への転移が認められ、遠隔転移が確認されていない状態です。
ステージⅣではリンパ節への転移が認められていても、明らかな症状が見られないことがあります。
そのため、乳腺にしこりが見つかった場合には腫瘍だけでなく、リンパ節や遠隔転移の有無を確認することが重要です。
当院では腫瘍の治療に力を入れております。
乳腺腫瘍でお困りの際はお気軽にご相談ください。
よくあるご質問(Q&A)
Q.犬の乳腺腫瘍のステージⅣはどのような状態ですか?
A.犬の乳腺腫瘍のステージⅣは、乳腺の近くにあるリンパ節への転移が認められ、肺などの離れた臓器への転移は確認されていない状態です。
リンパ節が腫れることもありますが、目立った症状がない場合もあるため、検査による確認が重要です。
Q.犬の乳腺腫瘍がステージⅣでも手術はできますか?
A.犬の乳腺腫瘍がステージⅣでも、腫瘍の広がりや全身状態によっては手術を検討できます。
乳腺腫瘍だけでなく、転移したリンパ節も含めて切除する場合があり、必要に応じて抗がん剤治療を組み合わせることもあります。
Q.犬の乳腺腫瘍がステージⅣと診断された場合、余命はどのくらいですか?
A.犬の乳腺腫瘍がステージⅣと診断されても、余命を一律に判断することはできません。
腫瘍の悪性度やリンパ節転移の程度、手術で完全に切除できるかなどによって予後が異なるため、検査結果をもとに今後の見通しを獣医師と相談することが大切です。
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