お知らせ
こんばんは。
あいす動物病院の高橋です。
最近は暑さの影響もあってか、お腹の調子を崩したり、食べムラが出ている子も多い印象です。
人もそうですが、酷暑ですので動物たちも夏バテしているんだと思います。
8月の臨時休診日のお知らせです。
8/25~29(月曜〜金曜) 夏季休診を頂きます。
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猫の肥大型心筋症で尿の変化が起きる?|原因を獣医師が解説

猫の肥大型心筋症は、猫で最も多くみられる心臓病です。
心臓病と聞くと、「呼吸が苦しくなる」「突然倒れてしまう」などの症状が注目されるかと思います。
しかし猫の肥大型心筋症では尿の量・回数・色など「尿の変化」も重要なサインとなることがあるため注意が必要です。
この記事では、猫の肥大型心筋症と尿の関係、注意すべきサイン、受診の目安について詳しく解説します。
ぜひ、最後までお読みいただき愛猫の心臓病と尿の変化について知見を深めてください。
猫の肥大型心筋症とは?
猫の肥大型心筋症は、心筋(主に左心室の壁)が異常に厚くなる病気で、心臓が十分に広がらず、全身へ血液をうまく送れなくなります。
原因は多くの場合は遺伝性とされており、純血種に多い傾向にありますが、雑種の猫でも発症します。
初期はほとんど無症状ですが、進行すると血液がうっ滞し、心不全や血栓症を起こすことがあるため注意が必要です。
主な症状は以下のようなものがあります。
- 呼吸が速くなる、苦しそう
- 元気がなくなる、動きたがらない
- 食欲が落ちる
- 突然倒れる
- 後ろ足が突然動かなくなる(血栓症による症状)
また発症年齢は若齢から高齢までさまざまであるため、どの年齢でも注意が必要です。
なぜ心臓の病気で「尿」に変化が出るの?
心臓病と尿は一見すると関係なさそうに思えますが、心臓と尿の排泄に関わる腎臓は密接につながっています。
肥大型心筋症で尿に影響がでる原因をそれぞれ解説します。
血流低下による腎臓への影響
肥大型心筋症により心臓のポンプ機能が落ちると、腎臓に送られる血液量が減ります。
循環する血液量が減ると、腎臓の機能が落ちる原因となります。
腎臓は血液から尿を作る器官です。
そのため腎臓の機能が落ちると尿を作る力が低下し、薄い尿が大量にでる場合があります。
心不全による体液バランスの乱れ
肥大型心筋症が進行しうっ血性心不全が起こると、身体に水分が溜まりやすくなったり、逆に脱水気味になることがあります。
その場合は尿量が減ったり、濃い尿がでる場合があります。
血栓症
肥大型心筋症が進行すると、心臓内に血栓ができる場合があります。
血栓が腎臓の血管に詰まると、膀胱や尿路への血流が障害されます。
そのことにより突然以下のような症状が出てくる場合があるため注意が必要です。
- 血尿
- 尿量の減少
- 元気消失
また、血栓症により後ろ足の麻痺や冷感を伴う場合は、緊急の状態のため早急に動物病院を受診しましょう。
甲状腺機能亢進症との関連
中高齢の猫で多く認められる甲状腺機能亢進症は、二次的に肥大型心筋症を起こすことがあります。
肥大型心筋症の背景に甲状腺機能亢進症がある場合は、飲水量や尿量の増加といった症状が起きることがあるため注意が必要です。
治療薬の影響
肥大型心筋症の治療で使われる薬(利尿薬など)によって、尿量の増加、トイレ回数の増加を引き起こす場合があります。
利尿薬は身体のうっ血を改善させる重要な役割があります。
ただし利尿薬により腎臓にダメージがかかり尿量の変化が起きる場合があるため、経過には十分注意が必要です。
肥大型心筋症の猫で見られる尿の変化
上記で説明したとおり、肥大型心筋症の際にはさまざまな原因で尿に変化がでます。
尿に関する症状別に、どういった状況が考えられるのかそれぞれ解説しましょう。
尿の量が増える(多尿)
多尿のサインは以下のようなものになります。
- トイレがすぐ汚れる
- 以前より砂の塊が大きい
- 水をたくさん飲む
多尿の原因としては、心不全や利尿薬の影響、腎臓への負担が考えられます。
尿の量が減る(乏尿)
乏尿サインは以下のようなものがあります。
- 半日〜1日でほとんど排尿しない
- トイレに行くが量が少ない
心臓の機能の低下による血流低下や腎機能低下、脱水のサインの可能性があります。
乏尿は肥大型心筋症の状態悪化の可能性があるため、すぐに病院に相談しましょう。
尿の色が濃くなる
以下のような尿がみられる場合は、循環不全や脱水によって尿が濃縮されている可能性があります。
- 濃い黄色、やや茶色っぽい
- 尿のにおいが強い
尿が赤い(血尿)
血栓症や循環不全により、腎臓や膀胱への血流障害が起き血尿が出ることがあります。
緊急性が高い場合もあるため、すぐに動物病院の受診が必要です。
尿の変化と一緒に注意したい症状
猫の肥大型心筋症では尿の変化に加えて、以下のような症状に注意が必要です。
- 呼吸が早い、苦しそう
- 元気がない、寝てばかりいる
- 食欲低下
- 後ろ足を動かしにくそうにする
- 冷たい足先
これらは肥大型心筋症の進行や、血栓症や肺水腫などの合併症を示す可能性があります。
緊急な状態なため、すぐに動物病院を受診しましょう。
ご自宅でできるチェックポイント
日頃から愛猫のトイレの様子を確認することはとても重要です。
以下のような様子を観察しましょう。
- 1日のトイレ回数
- 砂の塊の大きさ
- 水を飲む量
- 尿の色・におい
- トイレでの様子
ささいな変化でも気になる症状があれば、早めに動物病院に相談しましょう。
まとめ
猫の肥大型心筋症は、心臓の病気ですが尿の変化は病気の進行や身体への影響を知らせる大切なサインです。
尿の量、色、回数の変化は見逃さないようにしましょう。
猫は不調を隠しやすい動物です。毎日のトイレ観察は、命を守る大切な健康チェックになります。
少しでも体調の変化を感じたら早めの受診が大切です。
当院は循環器診療に力をいれています。
猫の心臓病のご相談や、尿の変化で気になったことがあった際はいつでも当院にご来院ください。
よくあるご質問(Q&A)
Q1. 猫の肥大型心筋症で、尿の量が増えたり減ったりすることはありますか?
肥大型心筋症では心臓の働きが低下することで腎臓への血流が変化し、尿の量が増えたり減ったりすることがあります。
また、利尿薬などの治療薬の影響で尿量が増えることもあります。
急な変化が見られた場合は、早めに動物病院へ相談することが大切です。
Q2. 血尿が出た場合、肥大型心筋症と関係している可能性はありますか?
肥大型心筋症が進行すると血栓症を起こすことがあり、腎臓や尿路への血流障害によって血尿が出る場合があります。
血尿は緊急性が高いケースもあるため、見つけた場合は早めに動物病院を受診してください。
Q3. 肥大型心筋症の猫では、毎日どのように尿の様子を確認すればよいですか?
毎日トイレの様子を軽く確認するだけでも十分です。
トイレの回数、砂の塊の大きさ、尿の色やにおい、水を飲む量などを普段から意識しておくと、体調の変化に気づきやすくなります。
「いつもと違う」と感じた時点で、無理に様子を見続けず、動物病院に相談することが大切です。
市川市南八幡の動物病院
あいす動物病院

















































