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犬の乳腺腫瘍と避妊手術の関係とは?|予防効果や手術後のリスクについて解説

「避妊手術をしていない犬は乳腺腫瘍になりやすいの?」
「避妊手術を受けていれば乳腺腫瘍にはならない?」
「乳腺腫瘍が見つかったあとでも避妊手術をしたほうがいいの?」
このような疑問をお持ちになったことはありませんか?
犬の乳腺腫瘍は、避妊手術の有無や手術を受けた時期と関係がある病気です。
とくに若いうちに避妊手術を受けることで、将来の乳腺腫瘍の発生リスクを下げられると考えられています。
ただし、避妊手術を受けた犬でも乳腺腫瘍が発生することはあります。
また、すでに乳腺腫瘍が見つかっている場合は、避妊手術を追加するメリットを個別に検討する必要があるでしょう。
今回は、犬の乳腺腫瘍と避妊手術の関係について、予防効果や手術の時期、乳腺腫瘍が見つかった場合の対応を解説します。
避妊手術を受けるか迷っている飼い主様や、愛犬の乳腺にしこりが見つかって不安を感じている飼い主様は、ぜひ最後までお読みいただき今後の治療や健康管理を考える参考にしてください。
犬の乳腺腫瘍と避妊手術にはどんな関係がある?
犬の乳腺腫瘍は、女性ホルモンの影響を受けて発生することがある腫瘍です。
乳腺は女性ホルモンの働きと深く関係しており、発情周期を繰り返すなかでホルモンの影響を受け続けます。
避妊手術によって卵巣を摘出すると、卵巣から分泌される女性ホルモンが大きく減少するため、乳腺腫瘍の発生リスクを下げる効果が期待できます。
一方で、避妊手術をしていない犬や、何度も発情を経験してから避妊手術を受けた犬では、乳腺腫瘍が発生するリスクが高くなる傾向があります。
ただし、乳腺腫瘍はホルモンだけで発生する病気ではありません。
遺伝的な要因や年齢なども関係するため、避妊手術を受ければ必ず予防できるというわけではない点には注意が必要です。
犬の乳腺腫瘍は避妊手術で予防できる?
避妊手術は、犬の乳腺腫瘍の発生リスクを下げる方法のひとつです。
とくに初回発情前など、若い時期に避妊手術を受けることで予防効果が期待できるとされています。
初回発情前の避妊手術
犬が初回発情前に避妊手術を受けると、乳腺が女性ホルモンの影響を受ける期間を短くできます。
過去の研究では、初回発情前の避妊手術によって乳腺腫瘍の発生リスクが大きく低下すると報告されています。
ただし、「初回発情前に避妊手術をすれば絶対に乳腺腫瘍にならない」というわけではありません。
初回発情後の避妊手術
初回発情を迎えたあとでも、避妊手術による乳腺腫瘍の予防効果が期待できる場合があります。
ただし、発情を繰り返すほど、早期に避妊手術を受けた犬と比較して予防効果は小さくなると考えられています。
また、犬種や体格によっては、避妊手術の時期がほかの病気の発生リスクに影響する可能性もあります。
そのため、避妊手術を受ける時期は乳腺腫瘍の予防だけでなく、犬種や成長段階、健康状態なども考慮して決めることが大切です。
成犬や高齢犬になってからの避妊手術
成犬や高齢犬になってから避妊手術を受けた場合、若い時期に手術を受けた犬と同じ予防効果が得られるとは限りません。
ただし、避妊手術には子宮蓄膿症の予防など、乳腺腫瘍以外のメリットもあります。
すでに何度も発情を経験している犬でも、今後の健康状態や持病を考慮しながら、避妊手術を検討する価値があると言えるでしょう。
避妊手術をした犬でも乳腺腫瘍になる?
避妊手術を受けた犬でも、乳腺腫瘍が発生することはあります。
乳腺腫瘍には女性ホルモン以外の要因も関係しているためです。
また、避妊手術を受けた時期によっても、乳腺腫瘍の発生リスクは異なる可能性があります。
そのため、避妊手術を受けている犬でも、日頃から乳腺にしこりがないか確認することが大切です。
とくに次のような変化がないか注意しましょう。
- 乳首の周囲に小さなしこりがある
- 胸やお腹に硬い部分がある
- 以前よりしこりが大きくなっている
- 乳腺付近の皮膚が赤くなっている
乳腺腫瘍は初期には痛みがなく、犬自身が気にする様子を見せないこともあります。
「避妊手術をしているから大丈夫」と考えず、しこりを見つけた場合は早めに動物病院へ相談しましょう。

乳腺腫瘍が見つかったあとでも避妊手術は必要?
避妊手術を受けていない犬に乳腺腫瘍が見つかった場合、腫瘍の摘出と同時に避妊手術を行うことがあります。
ただし、乳腺腫瘍ができてから避妊手術を受けても、すでに発生している腫瘍が必ず小さくなったり、消失したりするわけではありません。
乳腺腫瘍の摘出と同時に避妊手術を行う場合
乳腺腫瘍の摘出と同時に避妊手術を受けることで、将来的に新しい乳腺腫瘍が発生するリスクを下げられる可能性があります。
実際に、良性乳腺腫瘍などを持つ犬を対象とした研究では、腫瘍摘出時に避妊手術を併用した犬で、新たな乳腺腫瘍の発生が少なかったと報告されています。
ただし、避妊手術の併用がすべての乳腺腫瘍で生存期間の延長につながると証明されているわけではありません。
腫瘍の性質や犬の全身状態によって、避妊手術を併用するメリットは異なるため獣医師とよく相談するようにしましょう。
高齢犬では全身状態を考慮する
乳腺腫瘍が見つかる犬は中高齢であることが多いです。
高齢犬では心臓病や腎臓病などの持病が隠れていることもあるため、避妊手術を併用するかどうかは慎重に判断してもらう必要があります。
乳腺腫瘍の摘出だけを受ける場合と、避妊手術も同時に受ける場合では、手術時間や体への負担が変わることがあります。
そのため、腫瘍の状態や麻酔リスクを確認し、愛犬にとって適した治療方法を獣医師と相談しながら選択することが大切です。
犬の乳腺腫瘍は早期発見が大切
乳腺腫瘍は、避妊手術の有無にかかわらず早期発見が重要です。
乳腺腫瘍には良性と悪性があり、見た目や触った感触だけでは正確に区別できません。
悪性の場合は、腫瘍が大きくなるだけでなく、肺やリンパ節などへ転移する可能性もあります。
一方で、腫瘍が小さい段階で発見できれば、比較的小さな範囲の手術で摘出できる場合もあります。
愛犬の胸やお腹をなでているときに、米粒ほどの小さなしこりに気づくこともあるでしょう。
そのような場合は、痛がっていないからと様子を見るのではなく、早めに動物病院で確認してもらうことをおすすめします。

まとめ
犬の乳腺腫瘍と避妊手術には深い関係があります。
若い時期の避妊手術は乳腺腫瘍の発生リスクを下げる可能性がありますが、すべての犬で乳腺腫瘍を防げるわけではありません。
また、すでに乳腺腫瘍が見つかっている場合も、避妊手術を併用するかどうかは腫瘍の状態や犬の健康状態によって異なります。
大切なのは、愛犬の年齢や持病、今後の生活などを考慮しながら治療方針を決めることです。
当院では犬の乳腺腫瘍の治療や避妊手術についても経験が豊富です。
避妊手術を受ける時期で迷っている場合や、乳腺付近にしこりを見つけた場合は、ぜひ一度ご相談ください。
よくあるご質問(Q&A)
Q.犬は避妊手術をすれば乳腺腫瘍になりませんか?
A.避妊手術を受けた犬でも乳腺腫瘍になることはあります。
ただし、若い時期の避妊手術によって発生リスクを下げられる可能性があるため、犬種や健康状態に合わせて手術の時期を検討することが大切です。
Q.犬の乳腺腫瘍は避妊手術をしていないと必ず発生しますか?
A.避妊手術をしていない犬が必ず乳腺腫瘍になるわけではありません。
ただし、未避妊の犬では乳腺腫瘍が多くみられるため、日頃から乳腺のしこりや腫れに注意しましょう。
Q.犬の乳腺腫瘍が見つかったあとに避妊手術をしても意味はありますか?
A.乳腺腫瘍が見つかったあとでも、避妊手術によって新たな乳腺腫瘍の発生リスクを下げられる可能性があります。
ただし、すでにできている腫瘍の治療とは別に考える必要があるため、腫瘍の状態や全身状態を確認して判断されます。
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