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猫の肥大型心筋症で見られる呼吸の変化とは?|見逃したくない異変のサイン
猫の肥大型心筋症で見られる呼吸の変化とは?|見逃したくない異変のサイン

「最近、猫の呼吸が早い気がする」
「寝ているとき、なんとなく呼吸の音が荒い」
「お腹で呼吸しているように見えるけど、これって大丈夫?」
猫の肥大型心筋症は、外から見てすぐにわかる病気ではありません。
ただし、呼吸の変化は進行時の重要なサインとなることがあります。
気づきにくい猫の呼吸の異変を見逃さず、早期発見につなげるためには、普段からの観察と知識が必要です。
今回は、肥大型心筋症の猫で見られる呼吸の変化について、獣医師の視点から詳しく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、猫の呼吸の変化から病気に気づくきっかけをつかんでください。
肥大型心筋症とはどんな病気?
肥大型心筋症は、猫に多く見られる心臓病のひとつで、心臓の筋肉(とくに左心室)が異常に厚くなることで血液の流れが悪くなる病気です。
血液が十分に送り出せなくなることで、心臓にかかる負担が増し、進行すると肺や全身の循環にも悪影響を及ぼすことがあります。
とくに注意が必要なのは、初期には無症状で経過することが多い点です。
目に見える異変が出る頃には、すでに病気が進行していることもあるため、呼吸や動きの変化に早く気づくことが大切です。
肥大型心筋症で見られる呼吸の変化
猫の肥大型心筋症が進行すると、肺水腫や胸水の貯留などの合併症が起きる可能性があります。
そうなると猫は呼吸の異常を示すようになります。
では、具体的にどのような異常が現れるのでしょうか?
呼吸が早くなる(頻呼吸)
肥大型心筋症が進行すると猫の呼吸が早くなる場合があります。
猫が何もしていないときでも、1分間に40回以上の呼吸がある場合は注意が必要です。
とくに寝ているときに呼吸が早くなっている場合、肺に水がたまりはじめている可能性があります。
お腹で呼吸する
通常、猫の呼吸は胸の動きがメインです。
しかし呼吸が苦しくなると、お腹を大きく上下させるような呼吸(努力呼吸)になることがあります。
呼吸音が荒い・鼻が鳴る
猫は健康な時はほとんど呼吸の音は聞こえません。
しかし、肺や気道に異常があると吸ったり吐いたりするときに音が混ざるようになります。
「ゼーゼー」「フーッ」といった異音が出ているときは、呼吸器や循環器に問題があるサインかもしれません。
開口呼吸をする
猫は基本的に口を開けて呼吸しません。
口を開いて呼吸している場合は、かなり重篤な状態でありすぐに受診が必要です。

呼吸の変化に気づいたときの対応
猫の様子が少しでも「いつもと違うかも」と感じたときは、迷わず動物病院へ相談しましょう。
とくに以下のような変化が見られた場合は、早めの対応が命を救うことにつながります。
- 寝ているときの呼吸が早くなる
- 動くのを嫌がる・元気がなくなる
- 呼吸時のお腹の動きが大きくなる
- 口を開けて呼吸している
これらは肺水腫や胸水のサインである可能性があり、進行すると急激に状態が悪化することもあります。
また、肥大型心筋症の猫は血栓症(とくに後ろ足の麻痺)などの急変も起こしやすいです。
肥大型心筋症が悪化している可能性がある時は早めに診察を受けることが重要ですね。
猫の肥大型心筋症と血栓症の関係についてはこちらの記事もご覧ください。
猫の肥大型心筋症で後ろ足に異変が?|考えられる原因と対処法を解説
呼吸の異常=すぐに肥大型心筋症とは限らない
猫の呼吸の変化は肥大型心筋症でよく見られますが、必ずしもそれだけが原因とは限りません。
猫の呼吸が早くなる原因としては、
- 呼吸器感染症(猫風邪など)
- 気管支炎、喘息
- 貧血
- ストレスや発熱
といったものも含まれます。
しかし、肥大型心筋症は初期に症状が出にくいため、候補から除外せずに検査で確認することが重要です。
呼吸の変化に気づいたら、まず検査を
猫の肥大型心筋症の診断には、以下のような検査が行われます。
- 心臓超音波検査(心エコー)
- 胸部レントゲン検査
- 血液検査(NT-proBNPなど)
これらの検査により、心臓の厚みや動き、血液の循環状態を総合的に評価することができます。
呼吸の異常が見られたときは、早めに検査を行い原因を突き止めることが大切ですね。

まとめ
猫の肥大型心筋症は、呼吸の変化から進行を察知できる貴重なサインが出ることがあります。
呼吸が早い、お腹で息をしている、ぐったりしているといった様子が見られたら、すぐに動物病院を受診しましょう。
当院では、肥大型心筋症を含む心臓疾患の診断・管理に力を入れており、
猫の状態に応じた適切な検査・治療をご提案しています。
愛猫の呼吸がいつもと違うと感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。
よくあるご質問(Q&A)
Q1. 猫の肥大型心筋症では、どんな呼吸の変化が見られますか?
猫の肥大型心筋症が進行すると、呼吸が早くなる、腹式呼吸になる、呼吸音が荒くなるなどの変化が見られることがあります。
とくに寝ているときの呼吸数が増えている場合は、症状がすすんで肺水腫や胸水を引き起こしている可能性があります。
Q2. 猫が口を開けて呼吸しているのは危険ですか?
猫は通常、口を開けて呼吸をしない動物です。
そのため開口呼吸が見られる場合は、強い呼吸困難を起こしている可能性が高く、緊急性の高い状態と考えられます。
Q3. 猫の呼吸が早いとき、必ず心臓病が原因ですか?
猫の呼吸が早くなる原因は、肥大型心筋症のほかに、呼吸器感染症や喘息、貧血、発熱などが関係していることもあります。
ただし肥大型心筋症は症状が出にくい病気のため、除外せずに検査で確認することが大切です。
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