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猫の血圧測定はなぜ必要?|猫の高血圧症の原因・症状・治療法を解説

猫の血圧測定はなぜ必要?|猫の高血圧症の原因・症状・治療法を解説

猫の顔のアップ

猫も人間と同様に血圧が問題になる場合があることをご存じでしょうか?
特に猫では中年齢以降になると、高血圧が問題になってくる場合が多いです。
しかし猫の場合、高血圧は進行するまで症状が出づらく、ご家庭では気づけないこともあります。
そのため、血圧測定は猫の健康管理においてとても重要な検査となります。

この記事では猫の血圧測定の重要性、高血圧の原因や治療法など詳しく解説いたします。
ぜひ最後までお読みいただき、血圧測定によって愛猫の健康を守るためにお役立てください。

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猫の血圧について

血圧とは、血液が血管の中を流れる際に血管を押す圧力のことを言います。
心臓が収縮して血液を送り出すときに、血管にかかる力が最も大きくなるときの血圧が「収縮期血圧」です。
一方で、血液が心臓に戻ってきて心臓が膨らみ、次に送り出す血液をためている状態のときの血圧が「拡張期血圧」です。

猫の場合では高血圧が問題となってくる場合が多いため、収縮期血圧が重要となります。
猫の正常な血圧値(収縮期血圧)の目安は以下のとおりです。

  • 正常:120〜150mmHg
  • 要注意:160mmHg以上
  • 重度:180mmHg以上

このように収縮期血圧が160mmHgを超えていたら、高血圧の治療開始の目安となります。

 

猫の血圧測定が重要な理由

猫の血圧測定はなぜ重要なのでしょうか?
猫の高血圧は放置すると、さまざまな臓器に深刻なトラブルを引き起こします。
この臓器のトラブルは標的臓器障害(TOD)と呼ばれます。

TODは主に、

  • 眼
  • 心臓
  • 脳
  • 腎臓

といった細かい血管の多い臓器に症状が出やすいです。
猫の高血圧に伴って認められる症状は以下のようなものがあります。

  • 突然目が見えなくなる(物にぶつかるようになる)
  • 目が赤くなる
  • ふらつきや発作が起きる
  • 呼吸が苦しくなる
  • 元気や食欲がなくなる
  • 尿量や飲水が増える

ただし、猫の高血圧は症状のみで発見するのは非常に難しいです。
高血圧に伴う症状が出る頃には重症化しているケースがほとんどです。
特に急に目が見えなくなるケースは猫の高血圧で非常に多く、緊急性が高い症状となります。
原因となっている疾患や重症度によっては、失明したり臓器障害が残ってしまったりすることがあるため早めの発見がとても重要です。

診察室で猫を見る男性獣医師と飼い主

猫の高血圧の原因は?

猫の高血圧症の原因は、主に2つに分けられます。

  • 特発性高血圧
  • 続発性高血圧

特発性高血圧は、血圧を上昇させる基礎疾患がなく持続的に高血圧になっている状態です。
高血圧の猫の10%〜20%ほどの割合でみられます。
一方で、続発性高血圧は、血圧の上昇の原因となる基礎疾患と高血圧が同時に発症している状態をいいます。
高血圧の猫の多くが続発性高血圧です。
猫の血圧を高くさせる基礎疾患として、以下のようなものがあります。

  • 慢性腎臓病
  • 甲状腺機能亢進症
  • 原発性高アルドステロン症

特に慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症は、高齢の猫の多くでみられる疾患のため注意が必要です。
また人では肥満などの生活習慣病で高血圧になることが指摘されていますが、猫では関係ないとされています。

猫の高血圧の治療法

猫の高血圧の治療は、

  • 降圧薬の内服
  • 原因疾患の治療

といったように原因疾患の治療と並行して行っていきます。
高血圧の治療として降圧剤を1種類、もしくは複数組み合わせて使用します。
急激な血圧低下は猫の身体にとって大きな負担となるので、安定するまではこまめな測定が必要です。
そして安定後も定期的な血圧測定を実施し、慎重に経過をみていきます。
薬は生涯続く場合も多いですが、適切に管理すれば猫は快適に生活できるでしょう。
一方で、高血圧の原因となっている疾患を治療すると高血圧が改善することもあります。
原因疾患の治療経過とあわせて、血圧も継続して確認していくことが重要です。

猫の血圧測定時の注意点

猫の血圧測定は、ほとんどの場合動物病院で行われます。
動物用の血圧計で、カフと呼ばれるものを足や尾に巻いて測定します。
しかし、猫は動物病院内で緊張すると血圧が上がってしまう(白衣性高血圧)ことが多くあり注意が必要です。

そのため、

  • 来院したらすぐに測定をする
  • 静かな部屋で実施する
  • 飼い主様と同席のもと測定をする
  • 数回測って平均値を出す

といった工夫がとても重要です。

 

血圧測定はどんな猫におすすめ?

特に以下の猫は定期的な血圧測定が推奨されます。

  • 7歳以上の高齢猫
  • 腎臓病と診断されている猫
  • 甲状腺の病気がある猫
  • 眼の異常(瞳孔が開いたまま、物にぶつかるなど)がある猫
  • 突然元気がなくなった猫

高血圧によって症状がでる前に高血圧を発見してあげることがとても重要です。
愛猫が健康なうちから定期的に測定することで、変化に気がつきやすく高血圧の早期発見に役立ちます。
愛猫の健康診断の項目に血圧測定を追加することを検討していきましょう。

階段の上から顔を覗かせる猫

まとめ

猫の血圧測定は、目に見えない異常を早期に発見するための大切な検査です。
特に高齢猫や持病のある猫では、血圧を測ることで失明や命に関わる合併症を防げる可能性があります。
元気そうに見えても定期検診を実施することで愛猫の健康寿命を延ばすことができるでしょう。

当院は循環器診療に力をいれています。
猫の血圧が気になるとき、健康診断を受けたいときなどいつでも当院にご来院ください。

よくあるご質問(Q&A)

Q. 猫は元気そうに見えても血圧測定は必要ですか?

A. 元気であっても血圧測定を行う方がおすすめです。
猫の高血圧は、はっきりした症状が出るまで気づきにくいことが多いです。
とくに中高齢の猫や持病がある猫では、元気に見えていても定期的な血圧測定が早期発見につながる場合があります。

Q. 猫の高血圧になると、どのような症状があらわれますか?

A. 猫の高血圧では、突然目が見えにくくなる、ふらつきや発作がみられるなどの症状が出ることがあります。
ただし症状が出るころには重症化しているケースもあるため、症状だけで高血圧を判断するのは難しいです。

Q.  猫の血圧測定はどんな猫におすすめですか?

A. 猫の血圧は、7歳以上の猫や腎臓病・甲状腺疾患がある猫では定期的な測定がおすすめです。
当院でも健康診断の一環として測定が可能です。

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