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犬の心臓病は遺伝するの?|遺伝が関係する犬の心臓病について解説
犬の心臓病は遺伝するの?|遺伝が関係する犬の心臓病について解説

「犬の心臓病は遺伝が関係してるって本当?」
「遺伝が関係する心臓病にはどんなものがあるの?」
「愛犬に心臓病の遺伝があったらどうしよう?」
上記のようなことが気になる飼い主様もいらっしゃるかと思います。
犬の心臓病は全てが遺伝と関係があるわけではありません。
しかし、一部の心臓病では遺伝が関係することが知られています。
今回は遺伝が関係する犬の心臓病について解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、犬の遺伝が関係する心臓病の知見を深めてください。
心臓の役割と簡単な構造
心臓の主な役割は全身に血液を送り出すポンプのような働きです。
心臓が送り出す血液によって酸素や栄養が全身に運ばれていきますね。
心臓は以下の4つの部屋に分けられます。
- 右心房
- 右心室
- 左心房
- 左心室
心臓の中には血液が流れ込む部屋(心房)と血液を送り出す部屋(心室)があり、それぞれが連携して血液を循環させています。
心臓の中で血液が逆流しないように調整しているのが弁です。
弁は心臓の各部屋の間や血管の出口にあります。
弁がしっかりと閉じることで血液は一定の方向に流れる仕組みです。
これらの心臓と弁が体に必要な酸素や栄養を全身に届ける重要な働きを担っています。
心臓病は
- 心臓の部屋の働きが弱くなる
- 弁がうまく閉じなくなる
- 生まれつき心臓や血管の構造に異常がある
上記が原因で起こります。
これらの原因は遺伝が関係しているかもしれません。
心雑音は、心臓の中を流れる血液の流れが乱れることで聞こえる異常な音です。
通常、血液は一定の方向でスムーズに流れていますが、
- 弁がしっかり閉じなくなる
- 血管が狭くなる
- 心臓の構造に異常がある
などが起こると血液の流れが乱れて雑音が聞こえるようになります。

遺伝が関係する犬の心臓病
遺伝が関係する犬の心臓病には
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 拡張型心筋症
- 先天性心疾患
- 不整脈原性右室心筋症
などが挙げられます。
以下でそれぞれについて解説していきます。
僧帽弁閉鎖不全症
僧帽弁閉鎖不全症とは、左心房と左心室の間にある僧帽弁がうまく閉じなくなり、血液が逆流する心臓病です。
- チワワ
- マルチーズ
- トイ・プードル
- ポメラニアン
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
などの小型犬種で遺伝が関与している可能性があると考えられています。
特にキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは遺伝的に僧帽弁閉鎖不全症を発症しやすいと言われています。
僧帽弁の変性が遺伝的に起こりやすいためです。
そのため、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは2〜5歳といった若いうちから僧帽弁閉鎖不全症を発症することがあります。
上記の犬種が必ず僧帽弁閉鎖不全症を発症するわけではありません。
しかし、発症するリスクは高いため、定期的に健康診断を受けましょう。
僧帽弁閉鎖不全症は初期では無症状のことも多く、健康診断などで心雑音が見つかることがあります。
進行すると、
- 咳が出る
- 運動を嫌がる
- 呼吸が荒くなる
などの症状が見られるようになります。
気になる症状があれば早めに動物病院を受診しましょう。
拡張型心筋症
拡張型心筋症とは、心臓の筋肉の力が弱くなり、心臓が十分に血液を送り出せなくなる病気です。
血液を十分に送り出せなくなった結果、心臓が大きく広がってしまうことがあります。
拡張型心筋症は
- ドーベルマン
- グレート・デーン
- ボクサー
などの大型犬種で遺伝的に発症しやすいと言われています。
拡張型心筋症は初期にはほとんど症状がみられません。
しかし、進行すると
- 突然の失神
- 不整脈
- 呼吸が苦しくなる
などの症状が現れることがあります。
そのため、遺伝的にリスクのある犬種では定期的な心臓の検査が重要です。
先天性心疾患
先天性心疾患は、生まれつき心臓や心臓周囲の血管の構造に異常がある病気です。
- 動脈管開存症
- 肺動脈狭窄症
- 大動脈狭窄症
などは遺伝的背景が関与している可能性があると言われています。
これらの先天性心疾患がある犬では、子犬の頃から心雑音が確認されることが多いです。
そのため、早期に発見し治療することで、進行を緩やかにすることができるかもしれません。
先天性心疾患の種類によってかかりやすい犬種は異なります。
動脈管開存症は
- トイ・プードル
- ポメラニアン
- チワワ
などの小型犬で比較的多いと言われています。
肺動脈狭窄症は
- フレンチ・ブルドッグ
- チワワ
- ビーグル
などで報告が多い疾患です。
大動脈狭窄症は
- ゴールデン・レトリバー
- ラブラドール・レトリバー
- ボクサー
などの大型犬でみられることがあります。
不整脈原性右室心筋症
不整脈原性右室心筋症は主にボクサーで知られている遺伝性の心臓病です。
右心室の心筋が徐々に脂肪や線維組織に置き換わることで不整脈が起こりやすくなります。
また、心臓の収縮リズムが乱れることで血液を十分に送り出せなくなることがあります。
不整脈原性右室心筋症の主な症状は
- 失神する
- 突然ぐったりする
- 不整脈がある
です。
重度の不整脈を引き起こすと、突然死に繋がる可能性があります。
遺伝する心臓病の早期発見
遺伝が関係する心臓病であっても、
- 定期的な健康診断
- 心雑音の早期発見
- 心エコーや心電図検査
上記のことを行うことで早い段階で異常を見つけられる可能性が上がります。
特に心臓病が多い
- チワワ
- トイプードル
- マルチーズ
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
などの犬種を飼育している場合は、症状がなくても定期的な検査を受けることが重要です。

まとめ
犬の遺伝が関係する心臓病は
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 拡張型心筋症
- 動脈管開存症
- 肺動脈狭窄症
- 大動脈狭窄症
- 不整脈原性右室心筋症
などが挙げられます。
遺伝が関係していても必ず発症するわけではありません。
遺伝が関係する心臓病は適切な検査と早期発見によって進行を緩やかにできるかもしれません。
そのため、定期的な健康診断は重要です。
当院では、循環器の治療に力を入れております。
遺伝や犬種による心臓病のリスクについて気になることがあればお気軽にご相談ください。
よくあるご質問(Q&A)
Q.犬の心臓病は、必ず遺伝するものなのでしょうか?
A.犬の心臓病はすべてが遺伝によるものではありません。
遺伝が関係すると考えられている心臓病もありますが、遺伝的な素因があっても必ず発症するとは限りません。
Q.遺伝が関係しやすい犬種では、どのようなことに注意すればよいですか?
A.心臓病の報告が多い犬種では、症状がなくても定期的な健康診断を受けることが大切です。
心雑音の有無や心エコー検査などを通して、早い段階で変化に気づける可能性があります。
Q.遺伝が関係する心臓病は、予防することができますか?
A.遺伝そのものを防ぐことは難しいですが、早期発見によって進行を緩やかにできる場合があります。
咳や失神、運動を嫌がる様子などが見られた際は、早めに検査を検討することが重要です。
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