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犬の乳腺腫瘍の余命ってどれくらい?|乳腺腫瘍ができた犬のためにできること

笑顔でこちらを見るコーギー

愛犬の体にしこりを見つけたり、動物病院やトリミングサロンでしこりを指摘されたりすると、飼い主様はとても不安になりますよね。
愛犬にできたしこりが乳腺腫瘍であると分かると、「愛犬に余命がついてしまうのではないか」とご不安な気持ちになられる方も多いです。
愛犬の乳腺腫瘍について

  • どんな病気なのか
  • これからどんな治療が必要なのか
  • 余命はどれくらいなのか

などたくさんの疑問が浮かんでくるでしょう。
乳腺腫瘍は犬で発生する腫瘍の中で、非常に発生頻度が高い腫瘍の一つです。
同じ乳腺腫瘍でも、良性なのか悪性なのか、進行度合いはどれくらいなのかによって予後や治療は大きく異なります。

今回はそんな犬の乳腺腫瘍について詳しく解説いたします。
愛犬の胸にしこりを見つけた飼い主様、愛犬が乳腺腫瘍の診断を受けたという飼い主様はぜひこの記事を最後まで読んでいただき、乳腺腫瘍について正しく理解しておきましょう。

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犬の乳腺腫瘍とは

乳腺腫瘍は雌犬の胸から下腹部にかけて存在する乳腺に発生する腫瘍を指します。

犬の乳腺は左右に5対、合計8〜10個あります。
その乳腺を構成する乳腺細胞が細胞増殖の過程でエラーを起こし、際限なく増殖するようになってしまったものが乳腺腫瘍です。

乳腺腫瘍は中高齢で発症することが多く、避妊手術を実施していない犬での発症は特に多いです。
避妊手術を実施する時期も重要で、初めての発情の前に避妊手術を行うことで発症の可能性を大きく下げることができます。

乳腺腫瘍の発生率は、初回の発情前に避妊手術を実施すれば0.5%、1回目の発情後の実施で8%と徐々に発生率は上がっていくと言われています。
犬の乳腺腫瘍は、その約半数が良性腫瘍です。

良性の腫瘍は、腫瘍細胞が血液などを介して全身の臓器に回る「転移」をすることはありません。
そのため、余命に大きく影響することはほとんどありません。
残りの約半数は残念ながら悪性腫瘍で、他の臓器やリンパ節へ転移してしまうこともあります。
悪性腫瘍の場合は大きくなる速度も比較的早いため、早期に外科手術で腫瘍細胞を完全に除去する必要があります。

ソファでおへそを向けて寝るトイプードル

乳腺腫瘍の余命

愛犬が乳腺腫瘍の診断を受けた場合、飼い主様が気になるのは「余命」についてですよね。

乳腺腫瘍がある犬の余命を判断する上で重要なのが、腫瘍の種類と進行度合いです。
乳腺腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍があり、それぞれいくつか種類があります。

腫瘍の種類の特定は、腫瘍の細胞を採取し顕微鏡で観察する病理検査という検査を通じて行われます。
乳腺腫瘍が良性である場合は、余命に影響することはほとんどありません。
一方で、乳腺腫瘍が悪性腫瘍だった場合は、

  • 腫瘍の種類
  • 腫瘍の大きさ
  • 転移の有無

によって余命を推測します。

犬の乳腺腫瘍は、大きさが3cm以下である場合、3cm以上である場合と比べて明らかに生存期間が長いです。
犬の乳腺の悪性腫瘍は、骨や肺に転移することが多く、転移がある場合には乳腺腫瘍を手術で切除しても体内に腫瘍細胞が残ってしまいます。
腫瘍細胞が体内に残ると、そこからまた増殖を始めてしまうため、手術をしても余命が延びないかのうす。
そのため犬の乳腺の悪性腫瘍は、早期に治療を行うことが余命を延ばすために非常に重要ということですね。

 

乳腺腫瘍がある犬の余命を延ばすために

愛犬が乳腺腫瘍の診断を受けると、飼い主様は「愛犬の余命を延ばすためにどんな治療方法があるのか」ということが気になりますよね。
犬の乳腺腫瘍の治療の第一選択は外科手術です。
腫瘍細胞は体内に存在している限り無制限に増殖していきます。
そのため、外科手術や抗がん剤などにより腫瘍細胞の数を限りなくゼロにするというのが腫瘍の治療目的です。

乳腺腫瘍の場合は、転移がなく体表のしこりだけであれば、外科手術により物理的に腫瘍細胞を取り切ることが可能です。
犬の乳腺腫瘍の外科手術には、

  • 腫瘍のみの摘出手術
  • 周囲の乳腺ごと切除する手術
  • 片側乳腺摘出手術
  • 両側乳腺摘出手術

など摘出する範囲によっていくつか種類があります。
切除する範囲が狭いほど腫瘍細胞の取り残す可能性が高くなりますが、手術時間は短く犬の痛みも少ないです。
片側乳腺切除手術では、腫瘍の発生した左右片方の乳腺を全て切除する手術です。

犬の乳腺は脇から下腹部にかけて広く存在しているため、非常に大きな切除範囲になります。
左右両方に乳腺症ができている場合には、両方の乳腺を切除する手術を行うこともあります。
この場合はお腹の皮膚を大きく欠損することになるので、左右片方ずつ2回に分けて皮膚が伸びるのを数ヶ月待つ必要があることが多いです。
再発の可能性は低いですが、非常に大きな傷ができるため、犬の痛みや麻酔による身体的な負担も大きくなります。

外科手術の実施が困難な場合や転移が認められた場合には抗がん剤治療を行うこともあります。
愛犬が乳腺腫瘍の診断を受けた場合、穏やかに過ごすことのできる時間を延ばすためにどの治療を行うのがベストか、飼い主様としっかり相談しながら治療を行なっていくことが重要です。

芝生で寝転がるダックスフンド

まとめ

愛犬が乳腺腫瘍と診断され「余命」という言葉を聞くと、愛犬を家族のように可愛がっている飼い主様としては動揺されてしまいますよね。
乳腺腫瘍は、早期に発見し早く治療に入ることができれば完治を目指すことが可能な場合も多いです。
また仮に発見時に進行した状態であっても、愛犬の痛みや苦痛を取り除きご家族と笑顔で過ごす時間を延ばすための方法はいくつかあります。

当院では、犬の腫瘍について専門的な知識と高度な技術を持つ獣医師が、腫瘍の診断を受けた犬の飼い主様と二人三脚で治療を行って参ります。
愛犬に乳腺腫瘍を見つけたときや腫瘍の治療にご不安のある飼い主様は、ぜひ当院までご相談ください。

よくあるご質問

Q1. 犬の乳腺腫瘍が見つかると余命は短くなりますか?

犬の乳腺腫瘍が見つかったからといって、必ずしも余命が短くなるわけではありません。
良性腫瘍であれば余命に影響することはほとんどなく、悪性腫瘍の場合は腫瘍の種類や大きさ、転移の有無などによって予後が異なります。

Q2. 犬の乳腺腫瘍は小さいうちに手術した方がよいですか?

犬の乳腺腫瘍は早期に発見して小さいうちに治療を行うことが重要です。
特に悪性腫瘍では、腫瘍が3cm以下の場合は3cm以上の場合と比べて生存期間が長いため、しこりに気づいたら早めに動物病院を受診しましょう。

Q3. 犬の乳腺腫瘍が転移していても治療できますか?

乳腺腫瘍が転移している場合でも、抗がん剤治療などが検討されることがあります。
犬の状態や腫瘍の進行度に合わせて、痛みや苦痛を軽減し、穏やかに過ごせる時間を延ばすための治療を相談することが大切です。

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