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猫の肺水腫とは?|呼吸が速い・口呼吸には注意が必要な理由

「猫の呼吸が速い気がする」
「なんとなく動きたがらない」
「猫が急に口を開けて呼吸していて驚いた」
このような様子に、不安を感じたことはありませんか?
猫の肺水腫は、肺に水がたまり、呼吸が苦しくなる状態です。
猫では突然悪化するケースもあり、緊急性が高いことがあります。
また、猫は体調不良を隠しやすい動物です。
かなり状態が進行するまで、はっきりした症状が出ないことも多いため注意が必要です。
今回は、猫の肺水腫について、原因や症状、注意したいサインについて解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛猫の呼吸の異変を見逃さないための参考にしてください。
猫の肺水腫とは?
猫の肺水腫とは、肺の内部に液体がたまることで呼吸がしづらくなる状態です。
肺は本来、空気を取り込んで酸素交換を行う場所です。
しかし肺水腫になると、水分によってその働きが妨げられてしまいます。
その結果、
- 呼吸が速くなる
- 酸素不足になる
- 苦しそうな呼吸になる
といった症状が現れます。
猫では、心筋症が肺水腫の背景にあるケースが多くみられます。
猫の肺水腫でみられる症状
猫は犬のように咳などの症状が目立たないことがあります。
そのため、「猫の呼吸の変化」に気づけるかが非常に重要です。
呼吸が速い
呼吸の速さは、猫の肺水腫のもっとも気づきやすいサインのひとつです。
猫が寝ているときでも、
- お腹を大きく動かして呼吸している
- 胸が小刻みに上下している
- 寝ているのに呼吸が速い
などの症状が見られる場合は注意が必要です。
また、普段から安静時呼吸数を確認することも参考になります。
安静時呼吸数とは猫が完全にリラックスして寝ている状態での1分間の呼吸数です。
一般的には、安静時呼吸数が1分間に30回を超える状態が続く場合は注意が必要とされています。
ただし、緊張や興奮でも呼吸は速くなるため、「数字だけ」で判断するのではなく、いつもより明らかに速くないかといった変化も重要です。
「なんとなく呼吸がおかしい気がする」という飼い主様の感覚が、早期発見につながることも多いです。
口呼吸をする
猫は通常、口を開けて呼吸することはほとんどありません。
そのため、口呼吸がみられる場合は緊急性が高いことがあります。
猫が口呼吸をしている際は無理にキャリーへ入れたり興奮させたりすると、さらに悪化する可能性もあるため注意が必要です。
動きたがらない
呼吸が苦しいと、猫は静かな場所でじっとするようになります。
- 隠れて出てこない
- 高い場所へ行かない
こうした変化も肺水腫の重要なサインであることがあります。
食欲低下
猫は呼吸が苦しいと、食事どころではなくなってしまいます。
とくに急な食欲低下と呼吸の変化が同時にみられる場合は注意が必要です。

猫の肺水腫の主な原因
猫の肺水腫では、心筋症との関連が非常に重要です。
肥大型心筋症
肥大型心筋症は猫に多い代表的な心臓病です。
肥大型心筋症になると心筋が厚くなることで心臓がうまく血液を送り出せなくなり、肺に負担がかかります。
その結果、肺水腫を引き起こすことがあります。
猫では、
- 心雑音がはっきり聞こえない
- 普段は元気に見える
ケースもあるため、発見が難しいことがあるため定期的な健康診断が重要です。
その他の心筋症
猫では、肥大型心筋症以外の心筋症でも肺水腫が起こることがあります。
たとえば、
- 拘束型心筋症
- 拡張型心筋症
などです。
これらの病気でも、心臓がうまく血液を循環できなくなることで肺に負担がかかり、肺水腫につながることがあります。
ただし、猫の心筋症は外見だけでは判断が難しいケースも多くあります。
そのため、
- 呼吸が少し速くなった
- 最近寝ている時間が増えた
- 運動量が減った
といった小さな変化も見逃さないようにしましょう。
非心原性肺水腫
肺水腫は、必ずしも心臓病だけで起こるわけではありません。
心臓以外が原因となる「非心原性肺水腫」が起こることもあります。
たとえば、
- 感電
- 外傷
- 重度ストレス
などが関与することもあります。
上記のことが起こった場合、肺の血管や肺組織に急激なダメージが加わることで、肺に水分が漏れ出してしまいます。
ただし、猫の肺水腫では、実際には心筋症が背景に存在しているケースが非常に多いです。
そのため、猫に呼吸の異常がみられた際には、心臓の評価も含めて検査を進めてもらうことが重要です。
猫の肺水腫は突然悪化することがある
猫の肺水腫でとくに注意したいのが、「急変しやすい」という点です。
猫は体調不良を隠す傾向が強く、かなり状態が悪化するまで普段通りに見えることもあります。
そのため、飼い主様が異変に気づいたときには、すでに呼吸状態が悪化しているケースも多いです。
実際に、
- 少し前までは普通に過ごしていた
- 昨日までは食事もしていた
- いつものように見えていた
にもかかわらず、
- 急に呼吸が速くなる
- 口を開けて呼吸する
- 横になれず座り込む
- 動けなくなる
といった変化が突然みられることがあります。
そのため、「まだ大丈夫そう」に見えても安心とは言い切れません。
違和感のある症状がある場合は早めに動物病院へ相談しましょう。
猫の肺水腫の治療
猫の肺水腫では、まず呼吸状態を安定させることが最優先になります。
猫の呼吸が苦しい状態が続くと、全身へ十分な酸素を届けられなくなってしまいます。
そのため、状態によっては早急な処置や入院管理が必要です。
また、猫ではストレスによって呼吸状態が悪化する場合もあります。
動物病院に行く際も無理に押さえたり興奮させたりせず、慎重に対応することが大切です。
酸素管理
猫の呼吸が苦しい場合には、酸素室などを使用して呼吸を補助します。
肺水腫では肺に水分がたまることで酸素交換がうまくできなくなるため、酸素濃度を高めた環境で管理を行います。
利尿剤
肺にたまった水分を減らすために、利尿剤を使用します。
利尿剤によって余分な水分を尿として排出することで、肺への負担を軽減し、呼吸状態の改善を目指します。
ただし、猫では脱水や腎臓への負担にも注意が必要です。
そのため、全身状態を確認して獣医師と相談しながら治療方針を決めて行きましょう。
心臓病の管理
肺水腫の背景に心筋症がある場合には、継続的な循環器管理が必要になります。
肺水腫は一度改善しても、心臓への負担が続けば再発する可能性があります。
そのため、急性期を乗り越えたあとも継続的な管理が重要です。
状態に応じて、
- 心臓の負担を減らす内服薬
- 血栓予防
- 定期的な心エコー検査
などを行いながら経過を確認してもらいましょう。

まとめ
猫の肺水腫は、静かに進行し、突然悪化することがあります。
とくに、
- 呼吸が速い
- 口呼吸をしている
- 動きたがらない
- 隠れる時間が増えた
といった変化は見逃さないようにしましょう。
猫は「苦しい」と言葉で伝えることができません。
だからこそ、日常の小さな変化に気づくことが大切です。
当院では循環器診療に力を入れています。
猫の呼吸の様子がおかしいと感じたらまずご相談ください。
市川市南八幡の動物病院
あいす動物病院
よくあるご質問(Q&A)
Q. 猫の口呼吸は様子を見ても大丈夫ですか?
- 猫の口呼吸は緊急性が高いことがあるため様子を見ずに動物病院を受診しましょう。
興奮させずに、できるだけ早めに対応することがおすすめです。
Q. 猫は肺水腫になったら咳をしますか?
猫は肺水腫になっても犬ほど咳が目立たないケースも多くみられます。
そのため、呼吸数や姿勢の変化に注意することが大切です。
Q. 猫の肺水腫の原因は何ですか?
A.猫では肥大型心筋症などの心筋症が背景にあるケースが多くみられます。
まれに感電や外傷など、心臓以外が原因となることもあります。
市川市南八幡の動物病院
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