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猫の心臓と呼吸数の関係|自宅でできる測り方と目安も解説

「動物病院で『心臓に負担があるので呼吸数を見てください』と言われたものの、どう見ればよいのかわからない」
「猫の呼吸数が心臓の状態と関係があると聞いたので、詳しく知りたい」
「呼吸数を数えてみたけれど、何回までなら様子を見てよいのか判断できない」
動物病院で猫の心臓と呼吸数について指摘を受けると、飼い主様は大きな不安を感じるかもしれません。
猫の心臓の負担が進むと、呼吸の様子に変化が表れます。
呼吸数は、自宅でも確認できる手がかりの一つです。
本記事では、猫の心臓と呼吸数の関係、自宅での測り方と目安などを解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛猫の呼吸数を見守るヒントにしていただければ幸いです。
猫の心臓と呼吸数にはどんな関係がある?
心臓の負担が呼吸にどのような形で影響するのか、猫に多い心臓の病気を例に整理していきます。
呼吸数がなぜ心臓の状態を知る手がかりになるのかも、あわせて見ていきましょう。
心臓の働きが落ちると呼吸が速くなる仕組み
猫の心臓に負担がかかると、全身に十分な血液を送り出せなくなります。
血液の流れが滞ると体は酸素不足になり、それを補おうとして呼吸が浅く速くなります。
猫に多い心臓の病気の一つが、心臓の筋肉が厚くなる肥大型心筋症です。
心臓の筋肉が厚くなると血液をうまく送り出す力が弱まり、体の中で血液の流れが滞ってしまいます。
血液の流れが滞ると起こるのが、肺に水がたまる肺水腫や、胸の中に水がたまる胸水と呼ばれる状態です。
肺や胸にたまった水が呼吸の妨げとなり、酸素をさらに取り込みにくくなります。
肺水腫や胸水は、心臓の病気がかなり進んだ段階で起こります。
呼吸が明らかに速い、苦しそうにしているといった様子が見られるときは、命に関わる状態です。
様子を見ずにすぐ動物病院へ連絡してください。
呼吸数が心臓の状態を知る手がかりにしやすい理由
前述したように、呼吸数は心臓の状態を知るための身近な手がかりになります。
また、呼吸数は体温や血液検査とは異なり、聴診器などの器具がなくても、自宅で飼い主様自身が数えられる指標です。
猫が眠っているときの呼吸数は、心臓に病気がある猫の状態を見守るための指標として、実際の獣医療の現場でも活用されています。
ただし、呼吸が速くなる原因は心臓だけではありません。
猫喘息や肺炎でも呼吸数は増えます。
暑さや興奮で一時的に速くなることもあるため、落ち着いて眠っているときに繰り返し数えて、普段の回数を知っておきましょう。

猫の呼吸数の測り方
猫の呼吸数を数えるときは、測るタイミングと数え方の両方が重要です。
ここでは、自宅で正確に測るための具体的な方法を見ていきましょう。
猫が眠っているときに数えるのが基本
猫の呼吸数を測るときの基準になるのは、眠っているときの呼吸数です。
遊んだ直後や興奮しているときは呼吸数が上がるため、測定には向きません。
呼吸数を測るときは、胸またはお腹が上下する動きを1回と数え、1分間の回数を確認します。
1分間数え続けるのが難しい場合は、30秒数えて2倍にする、15秒数えて4倍にする方法でも構いません。
猫が起きてしまってうまく測れないときの工夫
猫は眠りが浅く、人が近づくとすぐに目を覚ましてしまう動物です。
そのため、眠っているときの呼吸数をうまく測れないことがあります。
また、人が近づくと喉をゴロゴロと鳴らす猫も少なくありません。
飼い主様が愛猫の呼吸数を測るときは、猫を起こさないよう少し離れた場所から様子を見るのがおすすめです。
遠くから見えにくいときは、スマートフォンで胸やお腹の動きを動画に撮り、あとから再生して数える方法も試してみてください。

猫の呼吸数の目安と注意したいサイン
呼吸数を測れたら、次はその数値をどう見ればよいかが気になるところです。
ここでは、目安となる回数と、あわせて確認しておきたい変化を見ていきましょう。
心臓に負担がある猫で目安となる呼吸数
健康な猫が落ち着いているときの呼吸数は、1分間に20〜30回程度です。
心臓に負担がある猫でも、状態が落ち着いていれば、眠っているときの呼吸数は30回以内におさまることが多いです。
症状が出ていない心臓病の猫や健康な猫では、中央値で21回程度とされています。
呼吸数が1分間に30回を超えている日が続いたり、40回を超えたときは、すぐに動物病院へ相談しましょう。
呼吸数以外に見られる変化
呼吸数以外にも、飼い主様が愛猫の異変に気づける変化があります。
代表的なものが、口を開けて呼吸する様子です。
猫は本来、犬のように口を開けて呼吸をしません。
運動の直後でもないのに口を開けて呼吸しているときは、すでに酸素が足りていない状態といえます。
舌や歯ぐきが青紫色に見えるチアノーゼも、酸素が全身に行き渡っていないサインです。
開口呼吸やチアノーゼが見られるときは、様子を見ずにすぐ動物病院へ連絡してください。向かう前に電話しておくと、到着後すぐに処置を受けやすくなります。
そのほかにも、飼い主様が気づける変化としては、
- お腹を大きく使って呼吸する
- じっとして動きたがらない
- 食欲が落ちる
のような様子が見られることもあります。

猫の呼吸数の変化に気づいたときの対応
飼い主様が、愛猫の呼吸数が30回を超える状態や、口を開けて呼吸するといった様子に気づいたときは、早めに動物病院へ相談しましょう。
様子を見ている間に、症状が進んでしまうこともあります。
すでに心臓に負担があると言われている猫は、小さな変化でも早めに連絡して構いません。
自宅で測った呼吸数や様子の変化を記録しておくと、診察時に獣医師が状態を把握する助けになります。

まとめ
猫の心臓と呼吸数は、別物のように見えて深く関わっています。
呼吸数は比較的簡単に調べることができるため、心臓の状態を知る指標として獣医療の現場でも使われています。
特に心臓に負担がある猫では、呼吸数の変化に気づいたら早めに動物病院へ相談しましょう。
当院は猫の循環器診療に力を入れております。愛猫の呼吸数や心臓の状態について気になる点があれば、いつでもお気軽にご相談ください。
よくあるご質問(Q&A)
Q. 健康な猫の呼吸数は1分間に何回くらいが目安ですか?
A. 健康な猫が落ち着いているときの呼吸数は、1分間に20〜30回程度が目安です。
心臓に負担がある猫では、眠っているときの呼吸数が30回を超える日が続いたり、40回を超えたりした場合は動物病院へ相談しましょう。
Q. 猫の呼吸数は寝ているときに測った方がよいですか?
A.猫の呼吸数は、眠っているときに測るのが基本です。
遊んだ直後や興奮しているときは呼吸数が増えるため、胸やお腹の上下を確認しながら落ち着いて眠っているときに測りましょう。
Q. 心臓病の猫が口を開けて呼吸している場合は様子を見ても大丈夫ですか?
A.心臓病の猫が口を開けて呼吸している場合は、様子を見ずに動物病院へ連絡してください。
開口呼吸や舌・歯ぐきが青紫色になるチアノーゼは、酸素が不足している可能性がある緊急性の高いサインです。
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