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犬の肺高血圧症とは?|舌が紫になっているのは危険なサイン
「愛犬の舌が紫色になっている!」
そんな経験をされたことはあるでしょうか?
これは「チアノーゼ」と呼ばれる状態で、身体に十分な酸素が供給されていないことを意味します。
犬のチアノーゼは様々な原因で起きます。
今回は特に注意が必要な、犬の「肺高血圧症」という病気とチアノーゼに関して、詳しく解説いたします。
ぜひ、最後までお読みいただき、犬の舌が紫になってしまった場合に、正しい判断が出来るように知見を深めていきましょう。

犬の肺高血圧症とは?
通常、肺は心臓から送られてきた血液に酸素を渡して、再び心臓に血液を戻す役目をしています。
犬の肺高血圧症では、さまざまな病気が背景にあることがあります。
その病気の影響で肺の血管の圧力が異常に高くなってしまうのが、肺高血圧症です。
犬の肺高血圧症の原因として主に見られる疾患は以下の通りです。
- 心臓病(僧帽弁閉鎖不全症など)
- 慢性呼吸器疾患(気管虚脱、慢性気管支炎など)
- フィラリア症(犬糸状虫症)
- 肺血栓塞栓症
- 肺の血管の異常や腫瘍
- 特発性(原因不明)
犬では特に、心臓病や慢性呼吸器疾患が原因で肺高血圧症が起こることが多いです。
肺高血圧症になると肺の血液の流れが妨げられ、心臓に負担がかかってしまいます。
しかし初期にはあまり症状は出ないため、体調の変化に気がつきにくいです。
肺高血圧症が進行すると、チアノーゼを含む様々な症状がでます。
犬の肺高血圧症の主な症状は以下の通りです。
- 呼吸の異常
- 元気の低下
- 運動不耐
- 食欲低下
- 失神
- 腹水
呼吸が荒くなったり、苦しくなったときには、チアノーゼと呼ばれる症状がでてきます。
舌や歯茎が紫色になっているため、より犬の異変に気がつきやすいでしょう。
チアノーゼが起こっている場合は、すぐに対応しないと命に関わる場合もあります。
チアノーゼに気づいた際には、早めに動物病院を受診しましょう。
舌が紫になる(チアノーゼ)とは?
犬の舌や歯茎は健康なときにはピンク色をしています。
舌の色が紫色に変化しているのは「チアノーゼ」と呼ばれ、身体の中に酸素が十分に取り込まれていないことを示しています。
これは、肺や心臓の機能が低下しているサインのため、早急な対応が必要です。
チアノーゼの原因となる疾患には、主に以下のようなものがあります。
- 慢性心臓病
- 先天性心疾患
- 肺水腫
- 肺炎
- 肺高血圧症
- 熱中症
- 気道閉塞
- 怪我などによる出血
- 中毒
前述の通り、肺高血圧症は肺の血液の流れが妨げられるため、全身に酸素を送れなくなる病気です。
そのため肺高血圧症では、身体に酸素が行き渡らず、チアノーゼを起こすことがあります。
そのほかで注意したいのが、一部の犬種(チャウチャウやシャーペイ)は、元々舌の色が紫色や黒っぽい色をしていることです。
こういった子の場合は、舌の色で判断するのは難しいため、呼吸状態や元気があるかどうかなどで状況を判断することが重要です。
また、パグやフレンチブルドッグのような短頭種と呼ばれる犬種では、元々空気の通り道が狭くなっています。
そのため興奮した際に気道が閉塞しやすく、一時的にチアノーゼを認めることがあります。

肺高血圧症になってしまったら?チアノーゼの対処法
犬のチアノーゼを認めたら、すぐに酸素の投与が必要です。
通常はこういった酸素投与などの治療と、各種検査を同時に進めていくことが多いです。
検査により原因となる病気がわかったら、それに対する治療をしていきます。
肺高血圧症が確認されたときは、肺の血管を拡張させ圧をやわらげる薬の投与を行う場合もあります。
肺高血圧症は様々な病気の末期的な状態です。
肺高血圧症の明確な予防法もありません。
そのため原因の疾患を早期に発見し、治療開始していくことがとても重要です。
チアノーゼを認めたらすぐに病院に来院しましょう。

まとめ
犬の舌が紫になるのは、愛犬の命に関わる危険なサインです。
その原因として、肺高血圧症が隠れている場合があります。
肺高血圧症は予後が悪く、治療が困難な病気です。
進行してから発見されることも少なくありません。
そんななかでも適切に診断と治療を行えば症状をやわらげ、寿命を伸ばしてあげることができます。
舌が紫色になっていたら、ためらわずに当院にご来院ください。
また普段から、愛犬の状態を良く観察することが病気の早期発見につながります。
ぜひ、今の愛犬の舌の色を見てみてください。
普段の色を知っておくと、体調不良時にすぐに変化に気づくことが出来ます。
当院は循環器を強みにしています。
気になる症状があれば、いつでも当院にご相談ください。
よくあるご質問(Q&A)
Q1. 犬の舌が紫色になるのは、必ず肺高血圧症のサインですか?
A. 犬の舌が紫になる「チアノーゼ」は、肺高血圧症だけでなく心臓病や肺炎、熱中症などさまざまな疾患で起こります。
チアノーゼは体に酸素が足りていないサインで、緊急対応が必要な状態です。
Q2. 肺高血圧症はどのような病気が原因で起こるのですか?
A. 肺高血圧症は、僧帽弁閉鎖不全症などの心臓病や慢性呼吸器疾患、フィラリア症、肺血栓塞栓症などの影響で肺の血管に異常な圧がかかる病気です。
特に高齢の犬や心臓病を持つ犬で見られます。
Q3. チアノーゼに気づいたらどうすればいいですか?
A. チアノーゼは命に関わる可能性がある緊急症状です。
見つけたらすぐに動物病院を受診しましょう。
酸素投与や原因疾患に対する治療が必要になることがあります。
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